迷惑な遺品整理
今日も東京の下町で、木造アパートの一室で一人の老人が亡くなりました。
日本社会で問題となっている高齢化社会が影響を及ぼしている影響もありますが、遺品整理に伺ったアパートの部屋は6畳1間で、家財をすべて含めても軽トラック程度の大きさの車で事が足りるほどで、この時の遺品整理の依頼者は、親族ではなくアパートの大家さんでした。
電話で申し込みを受けた時は、遺品の処分をしてほしいと、少し苛立ちさえ感じるような口調で話されていることから、怒りがこみ上げている様子で、何か面倒なことにでも巻き込まれているのではないかと察知しました。
親族ではないので、故人の遺族のかたから委任状はもらっているかと私が尋ねると、さらに怒鳴るようにして、そんなものは無い、遺族がいるのに出てこないとの事です。
亡くなった方は、20年以上もアパートに一人暮らしをしていたようですが、その間に心臓発作を起こして、そのまま目を覚ますことは無く、この世に返ってくることはありませんでした。
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独居老人の生活
死んでいるのを発見したのは、それから10日が経ってからとの事です。
警察が息子さんの住んでいるところを探し当て、直接連絡したので葬式には来て、お骨だけは持って帰ったようですが、住んでいたアパートには一度も立ち寄ることはなく、大家さんに電話で財産は放棄すると伝えるだけで、そのあとは連絡しても電話に出てくれることはなかったようです。
私としても、遺品整理の仕事を全うする以上、遺族の方がいるのに確認もせずに処分してしまうことは出来ませんので、大家さんに教えてもらった息子さんの電話番号に連絡し、お父様の遺品整理についての相談を受けているものですと説明していると、説明もままならないのに、何十年も前に浮気をして家を捨てるようにして出て行った親父の後処理などする気にはなれないと、そして付け加えるようにして、親父と思っていないので、悲しくもないので、権利に関しては一切放棄するので、好きなようにして下さいと言われてしまい、反論することもなく電話を切り、息子さんの声があまりにも冷たく、親子の関係とは何なのかを考えさせられました。
弁護士に確認をしてから遺品整理をさせていただくことになり、処理に掛った費用は大家さんが支払うことになりました。
今回のような場合に限らず、独居老人の生活に目を向けないといけないとして、各団体が組織されていますが、老人というと介護の方に注目されてしまいます。
これから社会全体で取り組まなくてはいけない問題として、独居老人を減らすことに力を注いでいかなくてはなりません。